【めざせFIRE!!】新NISAでアステラス製薬は買いなのか?

企業分析

アステラス製薬は、国内最大規模の営業体制と、同社の強みの源泉である研究陣を擁し、2012年医薬品売上高順位で世界18位であり、武田薬品工業(同14位)・第一三共(同19位)・大塚ホールディングス(同20位)・エーザイ(同25位)とともに国内製薬メーカー大手5社の1つである。

アステラス製薬の直近決算

2024年3月期第2四半期(2023年4月1日~2023年9月30日)の売上高は7,671億38百万円前年同期比0.6%増加です。四半期利益316億70百万円前年同期比67.2%減少でした。

大幅な減少の理由としては、Iveric Bio社買収に伴う株式報酬関連費用 367億円の増加為替の変動によるゾルベツキシマブの条件付対価の公正価値88億円の増加が影響しているようです。

当期純利益の2024年3月期の通年予想は1,540億円でした。2024年3月期第2四半期時点で進捗率は20.56%です。大幅な減益により進捗率は芳しくありません。業績だけをみると購入するのに躊躇してしまう銘柄です。

株価推移

直近1年間の株価をみてみましょう。大幅な減益もあり、2023年末にかけて株価は下落基調です。
株価だけをみると値が下がっているので購入してもよいかと思いますが、やはり業績が不安です。

最終利益(億円)

期間最終利益(億円)
2020年3月期1,954
2021年3月期1,206
2022年3月期1,241
2023年3月期987
2024年3月期
(会社予想)
1,540

2023年度3月期の最終利益が987億円と前年同期比で大幅に減少しています。理由としては、条件付対価に係る公正価値増加(ゾルベツキシマブ):386億円減損損失:603億円(エベレンゾ:471億円、FX-322:86億円、Adaptimmune社契約解約:46億円)を計上したことが影響しているようです。

配当推移

期間中間期末合計
2024年3月期
(予想)
35円35円
(予想)
70円
(予想)
2023年3月期30円30円60円
2022年3月期25円25円50円
2021年3月期21円21円42円
2020年3月期20円20円40円

配当金は右肩上がりで推移しています。2024年度3月期の配当予想は70円になっています。高配当株としては非常に魅力的な銘柄です。

株価等指標データ(2024年1月11日時点)

企業名株価
コード
株価PERPBR配当金配当利回り配当性向
アステラス製薬45031,75437.01.9270円3.99%110.61%
2024年1月11日時点

PBRは1.92倍で市場平均を上回っており割高感があります。配当性向が100%を超えており、当期純利益を超えた金額を配当に回している状況を意味しています。これは会社からお金が流出している状況であり、配当政策としてはかなり不健全な状態です。

企業の安全性を示す自己資本比率は61.39%であり、財務的な安定性は高いようです。しかし、配当性向100%が超えた状態が続くと自己資本が減少し、財務状態も不安定になってしまいます。

アステラス製薬への投資判断

現時点での購入は見送ります。PBRは1.92倍で市場平均を上回っており割高感があります。もう少し値下がりしてから購入を検討したいと思います。配当性向も100%を超えており減配のリスクもあり、高配当株投資の対象にするには少し不安が残る銘柄でした。

現時点が底値であると判断すれば購入してもよいかと思いますが、その判断をするにはもう少し銘柄を分析する必要がありそうです。

製薬会社は高配当銘柄が多いので、非常に興味があるセクターです。

今後、アステラス製薬だけではなく武田薬品など他の製薬会社の分析もしてまいります。
乞うご期待ください。

武田薬品工業も分析しておりますので、あわせてこちらの記事もお読みください。

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